ナナオの新モデルとなる「FlexScan S2231W-E」は、NTSCおよびAdobe RGBカバー率で約92%の広色域を実現した22インチWSXGA+(1680×1050ドット)のワイド液晶ディスプレイだ。画面の縦回転使用やオーバードライブ回路の搭載、HDCP対応など、幅広い用途で安心して使える仕上がりになっている。
最近は液晶ディスプレイのワイド化と高解像度化が加速しており、製品数もかなり増えた。しかし、全体を見渡すと、エントリークラスとハイエンドクラスの製品は充実してきたが、いわゆる「ミドルレンジ」は層が薄い。必要十分な機能と画質を備え、買いやすい価格帯のワイド液晶ディスプレイは、今のところ意外と少ないのだ。
今回紹介するナナオの新モデル「FlexScan S2231W-E」(以下、S2231W-E)は、そんなミドルレンジに投入される注目の1台である。ミドルレンジとは言っても、機能や性能を考えると「ミドルハイ」に位置すると考えてよい。
S2231W-Eの大きな特徴は、核となる液晶パネルに広色域パネルを採用したことだ。液晶パネルの色域は、NTSCやAdobe RGBとの比較で示されることが多く、両者の色域を「何%」満たすかが1つの目安となる。S2231W-Eの色域はNTSC比とAdobe RGBカバー率で約92%を実現しており、一般的な液晶ディスプレイのsRGB(NTSC比72%)よりもはるかに広い。実際の画質や広色域の効果については、後半でまとめてチェックしよう。
まず、主要なスペックをまとめておく。液晶パネルはVA系で、画面解像度はWSXGA+(1680×1050ドット)、輝度は250カンデラ/平方メートル、コントラスト比は1500:1、視野角は水平/垂直ともに178度だ。応答速度は黒白間が16msで、中間階調はオーバードライブ回路の搭載により8msとなっている。本体には500ミリワット+500ミリワットのステレオスピーカーを内蔵するが、音質的にはシステムサウンドなどの確認用といった位置付けだ。液晶ディスプレイ部の左側面にはヘッドフォン出力端子が用意されているので、必要に応じてヘッドフォンや外部スピーカーを使えばよいだろう。
映像入力インタフェースは、デジタル/アナログ両対応のDVI-Iと、アナログ対応のD-Subの2系統だ。DVI-I端子でデジタル接続(DVI-D接続)した場合、著作権保護技術のHDCPに対応する。デジタル接続のみのDVI-Dではなく、デジタル/アナログ両対応のDVI-I端子を搭載している点はありがたい。USB 2.0ハブ機能も備えており、アップストリームポート×1とダウンストリームポート×2を装備している。
FlexScan S2231W-Eの主なスペック | |
---|---|
カラー | セレーングレイ、ブラック |
液晶パネル | 22インチワイド(VA) |
解像度 | 1680×1050ドット |
輝度 | 250カンデラ/平方メートル |
コントラスト比 | 1500:1 |
視野角 | 水平178度/垂直178度 |
応答速度(黒→白→黒)/(中間階調) | 16ms/8ms |
映像入力 | DVI-I 29ピン(HDCP対応)×1、D-Sub 15ピン(ミニ)×1 |
音声入力 | ステレオミニ×1 |
音声出力 | ヘッドフォン×1 |
スピーカー | 500ミリワット×2 |
USBハブ | USB 2.0ダウンストリーム×2 |
外形寸法(幅×奥行き×高さ) | 標準使用時:507×279.9〜296.4×351.5〜516.5ミリ/縦回転使用時:333×279.9〜296.4×520.4〜603.5ミリ |
重量 | 約12.5キロ(スタンド含む) |
昇降調整 | 約165ミリ |
チルト調整 | 上25度 |
スイベル調整 | 左右各172度 |
自動輝度調整機能 | BrightRegulator機能 |
画質モード | FineContrast(Text、Picture、Movie、sRGB*、Custom)、Auto FineContrast |
PC入力拡大モード | ノーマル、拡大、フルスクリーン |
保証期間 | 5年間 |
EIZOダイレクト販売価格 | 7万9800円 |
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
提供:株式会社ナナオ
制作:ITmedia +D 編集部/掲載内容有効期限:2008年3月31日